20201118 大砂雅子

「夫を捨てたい」-日本中の妻が共感した-

 

 先日、長男の嫁に手渡された「夫を捨てたい」(いくたはな著、祥伝社・漫画本)の表紙を見てドキッとしました。600万部売れたそうです。つい「役立たずの息子を育ててしまってごめんなさい~」

 内容は、働く若いお母さんの毎日のつらい話です。大学生のときに付き合った彼氏と、妊娠を機に結婚した作者によるエッセイマンガ。いくたさんの夫は子供が生まれてからも自分のことばかりで、彼女の産休中も復職後も妻を理解することはなかった。自分は週に何度も飲み会に参加するくせに、彼女がたまに自由な時間がほしいと言うと文句を言う。ストレスが限界を迎え、こんな男大嫌い、「夫を捨てたい」と思います。

 漫画なので、30分ほどで読破してしまいました。私も共感しきり、若いころ年子の赤ん坊に振り回される私を尻目に、夫は上司に誘われて、突然「今日食事いらない」の電話。子供が発熱するとどちらが明日忙しいかの言い合いをする。子供二人を保育園から連れ帰り、一人はおんぶ、一人はテレビで子守り、その間に洗濯機を回し、食事の用意をし、食事の間もゆっくりできず、家は散らかり放題。仕事は突然の早退や休暇で、ろくな仕事も任せてもらえず、一旦退職すればパートしかない日本の女性。夫は「日本の社会がそうだから仕方ない」とわかったような言い方をする。何度子供をつれて実家に帰ろうとしたことか。私の同年代で今も夫婦を続けているカップルは、この漫画のように、お互いに言いたいことをはっきり伝えあって、解決した夫婦か? 世間体と経済的な依存関係で、会話を避けて、今に至っているか?どちらしかないのではないでしょうか。

今の若いカップルには、できれば、いくたさんのような前者であってほしいものです。

https://www.shodensha.co.jp/ottowosutetai/

 

この本の良い点と言えば、「夫を捨てたい」と公然と言っていいことがわかったことです。耐えるだけが、女性の美徳でもなんでもないのです。