20201207 大砂雅子

子供を産まない自由―「釣った魚にエサをやらない」オジサンには理解できるか

 

 毎回、少子高齢化を話題にするたびに、根底にあるのは当然ながら、「子供を産む産まないは個人の自由」です。少子化を解消するために出産を奨励するなら、まずなぜ女性たちが出産をためらうかを考える必要があります。この問題の本質と言える、対局にある若い女性と、老年の男性の意識の違いをテレビで見てしまいました。

女性に子供を産んでもらいたいなら、簡単です。「女性たちに母を求めるのではなく、一人の人間としての人格を認めればいいのです。」そして、子育ては、両親と社会の深い愛情で、その分野の専門家の協力を得て育てることが必要。戦時は兵隊さん。今は企業戦士を育てるために、産めよ増やせは、通用しません。いい企業戦士を育てることで自己実現する女性は、まもなくいなくなるでしょう。

 

「釣った魚にエサはやらない」

先週火曜日の「あさチャン」で、びっくり発言がありました。好意的に見ていたコメンテーターの柳沢秀夫さん(元NHKのカイロ支局長、NHKキャスターから転身、67歳)が、夫婦の記念日に何かするかとの話に、「釣った魚にエサはやらない」と一言。女性キャスターたちは唖然として、言い訳の機会を提供するも、無言。妻に対する感謝は言葉に出すものか。という日本の高齢男性の典型ですね。男は稼いできて、女は子供を産んで家を守っていればいい。自分が立派な仕事ができたのは、家庭のおかげでなく、自分に甲斐性があったから。言わなくてもわかる。空気読めよ。が、スタジオに漂っていました。

 

「出産しない女たち」MOTHERHOOD2018スペイン)

NHKBS1で、1125日(再放送123日)に放送されたドキュメンタリーです。

「出産しない女たち」 - BS世界のドキュメンタリー - NHK

「社会が女性に期待する最大の役割は「母親」になること、それは自由なライフスタイルが可能になった先進諸国でさえいまだ変わらないことなのかもしれない。子どもがいない女性は不幸せだと同情され、母親になりたくないと語ることはタブー視されることも多い。この作品では、子どもがいない自身のことをネタにするコメディアンのパフォーマンスと体験談を軸に、作家、助産師、哲学者などの女性たちが通説に反論し、子どもを産まなくても女性は幸せになれると主張する。

人間に「生まれつきの母性」などないとして、社会がいかに「子どもを持たない女性」の悪いイメージを作り上げてきたのかも指摘。さまざまな角度から「母性神話」と社会の押し付けに物申すドキュメンタリー」

 

人格を尊重しないと生きていけない欧米社会でもこうなのですね。