20200329 熊井泰明

 

新型コロナ・ウイルス【現状分析】

 

 

 

 思った以上に深刻な影響が広がる新型コロナ・ウイルスですが、すでに報道されている内容から現状と見通しを考えておきたいと思います。

 

 

 

1.深刻さはリーマンショック(2008年)の比ではない

 

 リーマンショックは金融市場における問題でしたが、今回はヒト・モノ・カネ全てに問題が襲いかかっています。リーマンショックは参考にならず、むしろ大恐慌(1929年)に近い状況が想定されます。世界的なサプライチェーンが壊れた状態であり、最悪の場合、世界のGDPはここ2,3年で15%程度減少となることも想定されます。

 

 

 

2.新型コロナ・ウイルス対策の医薬品製造には1年から1年半はかかる

 

 いくつかの薬品の効果が伝えられていますが、実際には症状緩和が認められた程度です。新しい薬の開発には、効果があるかと同時に、深刻な副作用がないかの判断も必要です。こうした作業を重ねることで、WHOは最短でも1218か月の開発期間が必要と表明しています。

 

 

 

3.オリンピックは再延期されるか、中止される可能性がある

 

 延期期間は決まっていませんが、開催が可能になるためには外国人の訪日が解禁される必要があります。しかし、発症者が減少しても、「3密」のオリンピックはあらたなクラスター(発症源)となる可能性があり、外国人選手の不参加が見込まれる事態も想定されます。2年後ならともかく、1年後では準備が間に合わないでしょう。

 

 

 

4.大量の失業者があふれる

 

 日本には2,187万人の非正規労働者(2017年)がおり、今回の不況でかなりの人数が雇止めなどで失業する可能性があります。323日までの関連倒産は12件ですが、すでに上場企業79社が業績を下方修正しており、エンターテイメント市場は約4割が「蒸発」と伝えられています。2月現在の失業率は2.4%ですが、雇止めなど統計に計上されない失業を計算に入れれば10%を軽く超える失業が発生する懸念があります。

 

 

 

5.そうでなくても4月から生活は苦しくなる

 

 4月から「同一労働同一賃金」が導入されますが、簡単に言えば正規労働者の待遇を、各種手当の撤廃などで非正規労働者の水準に引き下げる作業が進んでいます。さらに控除の削減(=増税)もありますし、また年金の伸びはマクロ経済スライドで物価変動を下回るため実質減少、すでにベアなし企業が続出しており夏のボーナスも全く期待出来ません。

 

 

 

6.株式市場は大幅乱高下を繰り返す

 

 日本の市場は日銀と年金基金が無造作に買っているので予測不可能です。日経平均が19,500円を下回ると日銀は損失計上とのこと。個人的にはこれまでがバブルだと考えており、ギャンブルとして参加するのでなければ、下がったからと言って手を出さないほうが良いと思います。買値を上回ったら即換金でキャッシュリッチに。