20191128 大砂雅子

 

生・上野千鶴子さん「女を使えない企業に未来はない」

 

 

 

1125日北陸中日懇話会で、上野千鶴子さんの講演を聞きました。上野千鶴子さんを知らない方のために説明します。金沢二水高校から、東京大学で社会学者になった方です。女性学・ジェンダー研究のパイオニアと言われています。今年の東大の入学式の祝辞でさらに有名となりました。「あなたたちはがんばれば報われる、と思ってここまで来たはずです。ですが、冒頭で不正入試に触れたとおり、がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています」「フェミニズムはけっして女も男のようにふるまいたいとか、弱者が強者になりたいという思想ではありません。フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想です」の言葉が心を打ちました。

 

https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/about/president/b_message31_03.html

 

25日の講演の要旨は、同新聞社26日朝刊1・3面に掲載されており、ネットでも配信されています。

 

https://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2019112602100030.html

 

講演趣旨は、日本型経営の行き詰まりと、効率性の低さを指摘しつつ、「性差別の強い企業は商品・労働・金融の3市場の競争で負ける」、「多様性の求められる商品市場への対応は、男ばかりの均質性の高い組織ではうまくできない」と断言しました。また、男女の賃金格差の国際比較における日本の大きさや、女性の非正規労働者の増加は、男女格差より女女格差を助長しており、今後さらなる少子化が進むとしています。歯切れのいい講演に、うっとりするものの、会場約90名の参加者のうち、これまでの日本社会を支えてきた男性・中高年が大半の方々を前に、ここまで理路整然と言い切ることができる生・上野千鶴子さんには脱帽です。講演終了時に、司会者が「怖くないですから、会場から質問どうぞ」の声に結局、男性から意見も質問もありませんでした。価値観が違うのでしょうか?あるいはぐうの音も出ない状態なのでしょうか?

 

 講演前に30分ほど、面談の時間をいただきました。私は彼女のように「出過ぎた杭は打たれない」の高みに達することはできないと思うものの、上野さん曰く、このような話題は、軋轢を生み、否定される人にはうれしいことではない。というようなコメントでした。この世界で50年も生きてきた彼女に乾杯!です。

 

 講演の途中に、ダイバーシティの重要性について言及がありました。私はシンガポール4年、ソウル3年の勤務経験がありますが、私は、現地ではいわば外国人でした。日系企業に好意的な現地スタッフに囲まれて仕事をし、シンガポールではフィリピン人のマリリンがメイドとして家事・子育てをしてくれました。外国人の掟として、社会意識が違うから、忖度ができない。言わないことはわからない。を叩き込まれました。ダイバーシティとは、日本人も外国人も女性も男性も老いも若きも、それぞれの持てる能力を最大限生かして、協調して生きることです。日本のオジサンの村社会の会社組織では、日本人の女性すら何を考えているかわからないのでしょうね。

 

尊敬の念を込めて、上野千鶴子さん、頑張って!