20200107 大砂雅子

 

男性経営者に聞く「男が育児をしない理由」

 

 

 

株式会社ワーク・ライフバランス(社長小室淑恵)はForbes JAPANとともに「#もっと一緒にいたかった」という男性育休100%を訴求する動画広告を1227日から配信しました。「男性社員が育児休業を100%取得できる職場づくりを目指す」と宣言した経営トップが動画に参加し、自身の子育てを振り返っています。アイシン精機株式会社や敷島製パン株式会社(Pasco)など7社が参加しています(注1)。子育てを妻に任せ、仕事にまい進してきた過去を振り返り、若い社員には子育てに参加するように意思表示しています。
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動画1:
https://www.youtube.com/watch?v=-0-t2n75sFo ]

 

金沢で、年末年始に金沢の企業経営層の何人かとお話しする機会がありました。彼らは60歳代で妻は専業主婦、育児・家事は妻の仕事と考え、奥さんたちもそれが当然と思っています。さらに今の若い世代に対しても、本来は男性が外で働き、女性がそれを支えるべきと思っています。経営層の年代は、日本の高度成長期をけん引し、男性が仕事をして、妻がそれを支えた画一化された大量生産時代の成功者です。この人たちが、動画に登場した7名と違うことは、時代が変わり、社会が変わり、多様性と変革の必要性を理解しながら、未だに家事・子育て・介護・夫の世話は、女性の仕事であると断言できることです。むしろ偉い!と褒めてあげたいと思います。

 

「介護は、女性の優しい手でなければできない。」「30歳を過ぎて結婚しないのは、娘の教育を間違えている」「自分の方が稼ぎは多いから、妻は家事・育児・夫の世話をやって当然」などの言葉を直接聞く機会がありました。昭和的なメシフロネル族の夫婦の片割れに男気すら感じます。ちなみに老人介護施設に男性の介護職員の多いことをご存じないかもしれません。かなりの力仕事なのです。

 

国立社会保障・人口問題研究所の調査に、男女の結婚相手に求める条件があります。女性は男性に、「人柄」「経済力」「仕事に対する理解」「家事・育児能力」を重視しています。つまり、自分のキャリアも積みながら、一緒に家庭生活を維持できる男性を理想としていますし、さらに言えば日本の男女の経済格差が大きいことと、若者世代の賃金が低いことや非正規雇用の増加も影響していると思われます。

 

 http://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou15/report15html/NFS15R_html04.html#h3 1-3-3

 

 さて我が家も時々、0歳の孫を預かりますが、夫(ジイジ)といえば、機嫌のよいときは子守しますが、ウンチしたり泣きだしたりすると私に手渡す始末。単純に赤ん坊をどう扱ったらわからないのが本音かもしれません。

 

 皆さんの周りに、結婚しない、結婚しても子供がいないか、一人だけという若者や壮年が増えていませんか?結婚や出産は個人の自由です。でも結婚したい人や子供を持ちたい人がそれを実現できない事情を、じっくり考えてみませんか?社会意識が変わらないと、制度だけ作っても機能しないのではないでしょうか?少子化は想像以上に加速しています。

 

(注1)https://www.excite.co.jp/news/article/Prtimes_2019-12-27-17289-46/