20190610 大砂雅子

 

韓国よりマシか?-出生率0.98の衝撃-

 

 

 

 私は社会学者ではないのですが、強いて言えば、「韓国経済専門家」となります。私がソウルに駐在したのは、20113月末、東日本大震災の直後でした。韓国はFTAを各国と締結しまくり、グローバル経済を謳歌していました。韓流ブームもあり、サムスンや現代自動車が世界を席巻している印象でした。それから、8年が経過しました。

 

2011年にはすでに、「三放世代」が登場していました。若者が「恋愛」「結婚」「出産」をあきらめるという意味です。そして、2015年には、「人間関係」「マイホーム」の二つが追加され「五放世代」。そして、今や「夢」「就職」を放棄した「七放世代」となってしまいました。2018年の合計特殊出生率が0.98となり、ついに1を切ってしまいました。我が国の2018年のそれは、1.42と、6月7日に発表されました。日本民族消滅の前に、韓国民族がいなくなってしまうかもしれません。

 

ついでに言うと、韓国のジェンダー指数(女性差別)は、2019年は、149か国中115位。日本が110位ですから、OECD加盟国で韓国がビリ。後ろを向けば、韓国がいるのでまだマシ。というところでしょうか?女性の政治家も少ないのですが、朴槿恵は大統領をしましたし、外務大臣も女性省の大臣も女性です。企業の女性管理職も日本同様に14%程度です。韓国の女性はかなり性格がきついですが、韓国人男性の友人が「あんな怖いものは家に閉じ込めておいた方がいい」という笑い話もありました。欧米で夕食に行くと、現地の方は家族でいるのに、韓国人と日本人だけが、スーツをきた男性のみ。という話もあります。夜の付き合いで、組織の決め事が進むのが、この両国なのでしょうか。

 

さてなぜ「七放世代」になってしまったか?それは格差社会が拡大したからです。サムソングループの売り上げが、GDP20%に匹敵。現代、LGSKの4大財閥で5割近くを占め、財閥グループで働く労働者は、全労働者の数%のみ。大半の賃金は彼らの半分以下。年金制度も整っていない。中高年の自殺が多いのも自明です。子供たちは、塾に深夜まで通い、毎日お弁当を二つ持って通学します。がんばって、有名大学に入ればいい人生が送れると思ったのに、その数%の仲間入りは不可能。日本の経済は中小企業が支えているといいますが、韓国の中小企業は技術力が希薄で、下請け体質が抜けないのです。そして利益の大半は、海外で稼いで、国内に還元されない。財閥を悪者扱いすると、益々経済が失速する。そして最低賃金を上げると人を雇えない零細経営者が増加します。現職大統領の経済無策が、若者を追い込んでいきます。女性の賃金は日本同様に低いので、稼ぎのいい男と結婚したいですが、そもそも稼ぎのいい男の絶対数が足りないのです。

 

 格差社会と人手不足の悪循環、解決策はあるのでしょうか?

 

 

 

大砂雅子