20200426 熊井泰明

 

10万円をどうするか?-寄付は文化ではない-

 

 

 

「一軒家に老人が住んでいた。ある夜、ドアをたたく音がした。開けてみると死に神が立っていた。老人は安心してつぶやいた。『良かった、税務署ではなかった』」

 

10万円の使い方

 

 課税対象ではないので、使う人は使いましょう。それで地元は潤いますから、立派な景気対策になります。使うあてのない人は、寄付でも良いでしょう。役人の懐に消えるよりはましです。私が時折寄付をしている先は、ささやかな控除対象にもなりません。理由はその組織が、天下り役人を雇わないから、だそうです。一部に「貰わない」という人もいるようですが、どうぞご自由に。ただ、自分だけの正義を振りまわす「隣組効果」を発揮して、他人に干渉するのはやめて下さい。賢く使ってこそ価値あるお金です。

 

 

 

 今回の10万円給付で、いみじくもあぶり出されたのは、日本人のお金との付き合い方ではないでしょうか。もしもあなたにとって必要なら躊躇なく受け取れば良いと思います。もらえるものは何でももらう、でも受け取れば良いでしょう。では、現時点ではそれほど火急な資金が必要ではない、という人にはどういう選択があるでしょうか。

 

米国では税金を減らすために寄付をする

 

 よく「日本には寄付の文化がない」という人がいます。では、例えば米国では寄付をどう考えるのか。米国では多くの寄付が税控除の対象となります。教会への寄付は領収書なしで可です。税の計算期間は1月から12月。しかも会社が税金の計算をする日本と異なり、自分自身で計算して4月までに確定申告をします。その際に、寄付は収入から控除できます。うまく寄付をすれば課税所得が下がり、一段低い税率適用になります。税金として出ていく現金と、寄付で出ていく現金をうまくバランスさせ、最低限の課税に持ち込むことが可能です。不正申告が出来るのでは、と考える人がいるかも知れませんが、米国の税務署(IRS)は警察より怖い。脱税は厳しい実刑になりますので、これが歯止めになっています。

 

お上が召し上げる日本

 

 日本では、一度お上が召し上げて配る、という仕組みです。源泉徴収という仕組みは基本的に戦争をするためのものです。戦後、復興のために導入しましたが、どうお金が使われるかは霞が関の胸先三寸。巨大な利権だらけで使われ方は良く分かりません。そこで、今回の新型コロナ対策のアベノマスクのような混乱が生じるのです。