―朝だけでぐったり―
朝6:10。寝室に起床時間を告げる「進軍ラッパ」のアラームが鳴り響く。
朝起きてまずすることは、台所のオーブンのスイッチを入れること。娘と妻のランチボックスに入れるサンドイッチのパンを焼くためだ。400℉(約200℃)に温まるまで約10分。
温まるまでの間に、食洗機に残っている食器の片づけと前日の夜かけておいた洗濯乾燥機の中の洗濯物を取り出し、畳んで、各人の箪笥にしまう。そして手早く歯を磨いて顔を洗っていると、「オーブン、温まったよ!」のアラーム音が響く。
今日もランチはハムチーズトーストサンド。ワンパターンと言われるが、時間がない、仕方ない、娘よ、許せ。バゲットにバターとハムをのせ、上からチェダーチーズをかけ、オーブンへ。焼けるまでさらに10分。焼けるまでの間に、フライパンで付け合わせのソーセージを焼き、同時に弁当箱を2つ取り出し、そのソーセージとフルーツを盛り付ける。
更に、皿を2枚だして、ヨーグルトとバナナとリンゴとぶどうを並べて、娘と息子の朝食セット。これもワンパターンと言われるが、時間がない、仕方ない、娘よ、息子よ、許せ。
バゲットが焼きあがる。ランチボックスに収納。ふたを閉め、ランチ完成。携帯ボトルに麦茶を詰め、ランチボックスと共にキッチンカウンターの上に並べておく。
時刻は既に6:45。一向に起きてこない息子と娘を叩き起こす。「早く起きろ!遅刻するぞ!歯磨け!顔洗え!早く着替えろ!朝飯早く食え!」もう毎日言い飽きたので言いたくはないが、言わずにはいられない。そして返ってくる答えはいつも決まって「わかったよ!もう起きてるよ!」。まだベッドから起き上がってもいないくせに・・・
もぞもぞ起きてくる子供達を急き立てながら、自分も着替えをすます。
子供達が一連の用意が終わるのが7:10。7:15には息子の通学バスがやってくる。
「ほら、バスもう来たぞ!早く出てこい!」もたもたしてなかなか出てこない息子。「まだ出てこないのか!早くしろよ」と言いたげなバスの運転手の冷たい視線に、精一杯の笑顔で応えていると、やっとのことで息子殿登場。バスに乗り込むのを見届けると同時に、通学バスメンバーのママさん達で構成されたLINE連絡に「永松家、只今出発!」と打ち込み、これで息子周りの朝のタスクは終了。
バスを見送る間もなく、7:30までに登校しなければならない娘と、7:39最寄りの駅発のグランドセントラル行き通勤電車に乗る妻のため、それぞれMiddle Schoolと駅まで車で送っていく。
駅で妻をおろしたところで、ようやく朝のタスクは一応終了。時間は7:40。
駅前のパン屋でコーヒー買って家に戻る。家に帰ったら、再度洗濯機と食洗機を回して、その後夕食の献立考えて、買い出しに行かなきゃ・・・ああ、今日の帰宅バスに息子が乗らないので片道30分かけて迎えに行かなきゃいけないし、娘もその後夕方にKUMONに行くから送迎しなくちゃ・・・
やっぱり主夫は大変です。
「主夫の日常をお教え下さい。」とご依頼いただき書き始めたら、朝の1時間のことを書くだけで、これだけの量になってしまいました。
これまで会社勤めしていた頃には、朝は「今日は会社でこれやってあれやって・・・」ということだけ考えてればよかったのに、主夫は朝からフル回転で頭も体も使わねばなりません。
なぜ私が50歳過ぎてこのような生活を選ぶことになったのかは、次回お話します。
永松康宏(ニューヨーク)
妻と娘のお弁当。
栄養バランス満点。
美味しそう!