20200608 熊井泰明

 

改正年金法Ⅱ 年金支給が70歳からになる?

 

 

 

 週刊誌に、「年金支給が70歳からになる!」という見出しが躍っていました。現時点ではそういう話はありませんので、ご安心下さい。では、何を(意図的に?)誤解したのでしょうか。まず2022年からの変更について説明します。(ここで「基礎年金」というのは「国民年金」と同じ意味です。個人事業主などは「国民年金」のみ、会社勤めをした人は「基礎年金+厚生年金」を受け取れます)

 

 

 

繰上げ・繰下げ受給の変更

 

 現在、基礎年金の受け取りは65歳からですが、実は60歳から「繰上げ受給」が可能です。ただし、繰上げ1か月ごとに0.5%ずつ、60歳から受給すると30%(0.5%×60か月)減額されます。(2022年からは月0.4%)一方、現状では70歳まで繰り下げ可能で、繰下げると1か月0.7%、最大42%増額が可能です。これが2022年からは75歳まで繰下げ可能となります。また、仕事をしながら年金を受け取る人の優遇や厚生年金掛金を払い続けた人には年金増額が認められます。

 

 

 

パートタイマーも厚生年金加入

 

 厚生年金は会社勤務者には必須で、掛金は会社と勤労者半々で負担(各9.15%)しますが、現状では、パートタイムなど非正規労働者は厚生年金から外れていますが、202210月からは101人以上の会社で週20時間以上30時間未満の労働者も加入義務が生じます。会社には負担増、非課税基準で働いている方々には不利になりますし、「103万円の壁」が崩されるかも知れません。なお、これに関連して主に専業主婦が負担なしで年金をもらえる「3号被保険者」の問題は、今回は触れられませんでした。